交通事故によって生じる障害というのは身体的なものだけとは限りません。精神的な後遺障害が残ってしまうことも少なくないでしょう。このような障害のことを非器質性精神障害といいます。さまざまな精神症状が規定されています。
たとえば抑うつ状態です。これは鬱気分が持続してしまうことです。鬱気分というのは悲しかったり、寂しかったり、憂鬱だったり、絶望的になってしまう気持ちのことです。何もする気になれず、これまで楽しめたものも以前のように楽しめなくなる状態のことです。
不安の状態が後遺症として残ることもあります。強迫的な不安が生じてしまったり、心気症になってしまうこともあります。強い苦悩を示すこともあります。
意欲が低下してしまうこともあります。幻覚が見えてしまったり、妄想性の症状が出ることもあります。あるいは知的能力が低下してしまったり、記憶に障害が残ることもあります。
こちらのポイントとしては交通事故との因果関係をしっかりと証明しなければいけません。また、医学的に精神障害が残っていることを証明する必要があります。そのため、医師の判断が重要となります。症状固定については精神障害では難しいケースが多いです。そのため、精神障害については弁護士に相談をして主張した方が良いでしょう。